廃棄ゼロを目指して
化学で「旨い」を作り出す
独自の技術で安全・美味しい・サステナブルな調味料を製造しています
創業当初は、輸入大豆から抽出したタンパクでアミノ酸調味料を製造していました。
しかしコスト競争の激化がきっかけで差別化の必要性がでてきた時、創業者である岡田博氏が馬鈴薯(じゃがいも)澱粉工場で澱粉が抽出されており、澱粉以外は全て廃棄されているという事実に着目しました。
当初は大豆の代替えとして検討されたじゃがいもですが天然の旨味や栄養分が豊富で、良質なタンパク質が含まれている事が分かり、輸入大豆の使用は廃止。
今では、北海道産のノンアレルゲン・ノンGMOの原料を元に新しい製品を開発することが事業の基盤となり、じゃがいもやビートを組み合わるなど独自の調味料を製造しています。
当社は【未利用資源の有効利用】という企業理念のもと、廃棄されている資源をどう有効活用できるかを考え続けています。
機能性素材として製造している商品の中で、十勝の製あん工場からあんこを作る段階で廃棄されていた煮汁を濃縮して粉末にしたものがあります。
煮汁には小豆の栄養が溶け出しており、ポリフェノールなどの栄養が豊富に含まれています。
研究開発者はポリフェノールに着目しがちなのですが、赤の天然色素の多くは熱に弱く変色しやすいのに対し、小豆の色素は加熱しても綺麗な発色を保つ事から染料としても注目され、アイスや赤飯の色づけに利用されています。
十勝全体の農産物、畜産物には使われていないモノがまだまだたくさん有ります。
例えば、商品として形を揃えるために端と端が切られた山芋の首の部分が「農家に戻されている」という現状です。
畑に戻せばのら芋ができてしまう、廃棄しようとすればコストが高すぎるので山積みで放置されている現状をどうするか、今直近の課題となっています。
当社の調味料は一般市場に出回る事はなく、大手食品メーカーさんのカップ麺や漬物など、食卓に並ぶ様々な食品に使用されています。
メーカーさんにはそれぞれ特長となる味があるため、素材の掛け合わせや塩分などの微調整を行う事により、付加価値の高い良質な食品素材や機能性素材を製造しています。
また、当社独自で培ってきた培養技術は乳酸菌の研究開発にも長けており、メーカーさんの希望に合せて様々な種類の乳酸菌を培養しご提供しています。
多様な乳酸菌に対応できる当社の独自技術で培養された乳酸菌は、飲料や発酵食品、健康食品など幅広く利用されています。
当社では「製造・販売一体企業」として食の「安心・安全」の実現にむけて取り組んでおります。お客様に安心・安全な美味しさをお届けするために、原材料選びにもこだわり、原材料の受け入れから最終製品にいたるまで、徹底した安全・衛生管理をおこなっています。安全・衛生管理システムは完全マニュアル化されており、厳しいチェック体制のもと、スタッフ一人ひとりが責任を持って安心・安全でより確かな品質の製品づくりに力を注いでいます。
■品質マネジメントシステム「ISO9001:2000」の認証を2002年(北海道工場)と2003年(本社)に取得。2018年「ISO9001:2015」へ移行。
■日本食品添加物協会によって定められた「食品添加物の製造管理及び品質管理に関する自主基準」への適合が認証され 2010年11月15日に日本食品添加物協会に登録。
■2016年、北海道工場で調味料の主力であるたん白分解調味料(HVP)製品群、および、当社にて培養している乳酸菌について「北海道HACCP認証」を取得。
当社の強みは、食品製造の副産物や廃棄される資源を有効活用して、新たな製品を開発する技術にあります。
商品開発の際は、メーカーの開発部門からどのような問題を抱えているのかを吸い上げ、その課題を解決するための製品開発・製造行程を独自に確立し、経営理念にもある「未利用資源の有効活用」をモットーにマーケットニーズへと繋げるようにしています。
このアプローチにより、環境への負荷を軽減しながら、製品のコスト競争力を高め、これまで廃棄されていた資源を再利用することで廃棄物ゼロを目指した食品業界におけるサステナビリティを追求しています。
北海道工場では、未利用資源の機能性成分の精製分離を可能とする多種多様な精製設備を整えています。
主に、北海道産の資源を主原料とした、国内唯一のポテトたん白分解調味料を製造。
北海道ジャガイモの未利用資源を酵素分解や酸分解して、化学調味料に頼らない自然な調味料の原料となる環境にやさしいHVP系調味料を生産しています。
北海道工場で働く社員は十勝や北海道出身者がほとんどで、近年は定年を除き誰一人離職することなく働いてくれています。
今までは価格競争などで事業が伸び悩んでおりましたが、新しい事業に挑戦しようという動きが芽を出し始めている今、やりたいことがやれるチャンスでもあり面白くなってきていると思います。これからも働きやすい環境を整えて地元密着型企業として成長していきたいと思います。
十勝・芽室のエリアは、企業にも人にも余裕があり、農産物を中心とした豊富な資源がありながらも、まだまだ活用しきれていない潜在力が多く眠っています。何か新しいことに挑戦したい、自分のアイデアやスキルを試したいという方にとって理想的な地域です。
日本は食糧自給率が低いと言われていますが、十勝だけで見るとカロリーベースで1200%と言われているように地元の生産者の皆さんには活気が溢れ、北海道の他の地域では人口減で悩む中、十勝は企業が増えていないのに人口は横ばいで推移しています。まずは十勝に来て自然や人々の活気に触れ、可能性を見つけ出していただければ嬉しいです。